M-1グランプリ2025の決勝で、改めて浮き彫りになったのが「2本目の恐ろしさ」だ。
ファーストラウンドで870点を叩き出し、誰もが優勝候補と見たエバース**。しかし最終決戦では、完成度の高い漫才を披露したにもかかわらず、まさかの0票という結果に終わった。
「完璧だったのに、なぜ勝てなかったのか?」
SNSでも疑問と驚きの声が相次ぎ、M-1特有の“最終決戦の難しさ”に注目が集まっている。
本記事では、エバースが票を得られなかった理由と、優勝したたくろうとの決定的な違いを振り返りながら、M-1GP 2025が改めて示した「2本目で勝つための条件」を詳しく掘り下げていく。
M-1GP 2025「2本目」の難しさが改めて浮き彫りに

2025年12月21日に開催された「M-1グランプリ2025」の決勝戦では、予選1位で通過したエバースが最終決戦で票を1つも獲得できず3位に終わるという大きな波紋を呼んだ。ファーストラウンドの圧倒的な点数とは裏腹に、最終審査では1票も得られなかったこの結果は、改めて「2本目の難しさ」を象徴する出来事となった。
1本目で圧倒的だったエバース、最終決戦で0票の衝撃
エバースは「ルンバ車」というユニークで話題性のあるネタでファーストラウンド870点と堂々の1位通過を果たした。しかし、最終決戦では観客や審査員の評価を掴みきれず、0票という厳しい結果に終わった。
870点で1位通過した予選ネタとは
予選で披露された「ルンバ車」は、免許を持たない設定の相方が複数のルンバにまたがって車になるというシュールさと勢いのある展開が特徴的だった。この強烈な1本目の印象が、期待値を大きく引き上げた。
ネットでも話題になった「ルンバ車」のインパクト
この「ルンバ車」ワードはSNSでもバズり、視聴者の反応も非常に高かった。ただし、SNSの盛り上がりと審査員評価は必ずしも一致しないという現実も浮き彫りになった。
2本目の“戦略ミス”か?エバースが票を失った背景
最終決戦で披露した2本目は腹話術をテーマにした漫才だったが、ファーストラウンドのインパクトと比べると評価が分かれ、結果として票につながらなかった可能性が高い。
腹話術漫才の評価と観客・審査員の反応
ネット上では「2本目は“もったいない”」「スベったわけじゃないけど票が伸びなかった」といった感想が見られ、ファーストラウンドで築いた期待値が逆に足枷になったとの指摘もある。
2本目で評価が分かれるM-1の仕組み
M-1ではファーストラウンドと最終決戦で別々のネタを披露する必要があり、それぞれで審査員の心を掴む戦略が求められる。1本目が強くても、2本目の展開が弱いと総合評価で落とされることもある。
優勝したたくろうの“2本目”戦略と勝因

この年の優勝者である「たくろう」は、最終決戦で審査員9人中8票を獲得する圧倒的な支持を得た。
審査員8票を獲得したネタの強さ
たくろうの2本目ネタは観客を一気に引き込み、笑いのテンポと構成のバランスが高く評価されたことが、得票につながったと分析されている。
ポイント分析:笑いの出しどころと票の取り方
たくろうは「笑いの質」と「審査員のツボ」を押さえることに成功し、2本目の展開で一気に勝利を引き寄せた。
M-1GP 2025から学ぶ“2本目必勝のポイント”

M-1GPの勝率を上げるには「最初のインパクト+状況に応じた2本目の戦略」が重要だ。
ファーストラウンドと最終決戦で変わる戦略
1本目で勢いを掴んでも、2本目で展開が変わるため、観客と審査員の視点を意識したネタ選びが必要だ。
SNSの反応から読み解く“ウケる漫才”の傾向
SNSでは「期待値が高すぎた」という声もあり、1本目がバズったからこそ2本目のハードルが上がったという見方もある
まとめ
M-1グランプリ2025は、「1本目が強いだけでは優勝できない」という現実を、これ以上ない形で示した大会だった。
エバースの2本目は決して失敗ではなく、むしろ完成度は高かった。それでも票につながらなかったのは、**ファーストラウンドで生まれた期待値と、最終決戦で求められる“別の答え”とのズレがあったからだろう。
一方、たくろうは2本目で空気を一変させ、審査員の心を一気に掴んだ。
この差こそが、M-1の最終決戦における“勝敗の分岐点”だ。
M-1は単なるネタの完成度だけでなく、順番・流れ・観客心理まで含めた総合勝負。
2025年大会は、その残酷さと面白さを改めて印象づける大会となった。
