元旦に開催される国立競技場での決勝戦を目指し、日本中のプロクラブとアマチュアクラブが激しい戦いを繰り広げる天皇杯。
毎年アマチュアクラブや大学サッカー部がプロクラブを倒す、通称「ジャイアントキリング」が多く起こる大会として非常にサッカーファンからは高い注目を集めています。
そんな天皇杯で、現在J1首位の町田ゼルビアと大学サッカーの名門校である筑波大学が2回戦で対戦しました。
試合は筑波大学がPK戦の末に町田ゼルビアを破り、見事ジャイアントキリングを達成。
しかしその試合がかなり物議を醸す試合となり、話題を集めています。
一体町田ゼルビア対筑波大学の試合では何が起こったのでしょうか。
本記事では、物議を呼んでいる町田ゼルビア対筑波大学の試合について
などを中心に詳しく紹介します。
天皇杯2回戦でJ1の町田ゼルビアと筑波大学が対戦!
2024年6月12日、町田GIONスタジアムにて、町田ゼルビア対筑波大学の天皇杯2回戦が開催されました。
試合は昇格初年度でJ1首位に立つなどの快進撃を見せる町田ゼルビアの優勢が予想されていましたが、いざ試合が始まると筑波大学は互角の戦いを繰り広げます。
なんとか町田ゼルビアは先制に成功するも、大学サッカー最強の異名を持つ筑波大学に手を焼く時間が続き、試合終了間際に痛恨の同点弾を献上。
そして延長戦に突入しても試合は決着はつかず、最終的にはPK戦の末に筑波大学が町田ゼルビアを破る大金星を上げました。
しかし、筑波大学が町田ゼルビアを破ったこの試合は、後に各方面で大きな波紋を呼ぶ試合となってしまいます。
町田の選手が4人負傷交代する異常事態に
筑波大学との試合で町田ゼルビアは出場していた選手が4名も負傷交代となるアクシデントに見舞われました。
負傷したのはミッチェル・デューク選手、安井拓也選手、チャン・ミンギュ選手、そしてナ・サンホ選手の4名。
町田ゼルビアは試合後、各選手の怪我の詳細を下記のようにリリースしています。
ミッチェル・デューク | 左大腿二頭筋肉離れ |
安井拓也 | 右脛骨(けいこつ)骨幹部骨折 |
チャン・ミンギュ | 左鎖骨骨折 |
ナ・サンホ | 左足関節靱帯損傷、前距腓靭帯損傷、三角靭帯損傷 |
1試合で4人の選手が負傷交代になるのはかなり稀なケースで、それだけ球際の激しい試合だったともいえるのでしょう。
筑波大学との試合で負傷した4選手の全治は明らかになっていませんが、いずれも数試合の欠場は避けられないと思われています。
両チームの監督が互いに苦言を呈し合う事態に発展
4選手の負傷者を出した町田ゼルビアの黒田監督は、試合後に筑波大学のプレーについて下記のようなコメントを出しています。
怪我人が4人出たけど、3人に関しては遅れて直接足に行くレイトタックルでした。
それでもカードも出ないし、ファールにならず、流されて、前半からのフラストレーションが溜まるジャッジのレベルだったと思ってます。このような判定で試合が進められたことに対し、すごく憤りを覚えています。
また、筑波大学の選手の非常にマナーが悪い一面が見られました。タメ口や乱暴な言葉があり、大人に向かってもリスペクトにかける言葉もあって、そのような態度に指導、教育ができていないと思います。
黒田監督は試合を通じ筑波大学の選手たちの危険なプレーやタックル、そして挑発するような言動があったと主張しており、それらの振る舞いを激しく批判。
その一方で筑波大学の監督である小井戸監督は、
多分、日本で一番この試合を見返しましたが、黒田監督が口にしているようなラフプレーはなかったと私は判断しています。
起こった怪我はラフプレーによって相手が負傷したわけではなく、一生懸命やった結果で起こったことです。
実際に怪我人が出てしまったことに対しては悲しいし、心苦しい思いもあり、選手たちの一刻も早い回復を願っています。しかし我々としては正々堂々と戦った中で、決して汚いプレーを勧めてはいません。
上記のように語っています。
明らかに意図的なラフプレーがあったと主張する黒田監督に対し、小井戸監督はそれを真っ向から否定するコメントを出しました。
その後、怒りの収まらない黒田監督は日本サッカー協会に意見書を提出。
加えて「ゼルビアは悪ではない。私たちが正義」だとコメントしたことで更に物議を醸しています。
筑波大学のジャアントキリングとして注目を集めた一戦でしたが、その後の経過を見てもかなり後味の悪い試合となってしまったようです。
各方面の反応は?町田が先に仕掛けた?
天皇杯2回戦で町田ゼルビアの4選手が負傷する事態が起こりましたが、各方面の反応では町田ゼルビアにも非があるのではないかとの声が上がっているようです。
実際に試合開始直後、町田ゼルビアの選手が筑波大学の選手に対して意図的とも捉えられるかなり危険なタックルをしており、そのようなシーンがこの試合では何度も見られていました。
最初のファールを受けた筑波大学がそれ相応のプレー強度に切り替えただけで、何も悪くないのでは?といった声もSNS上には多くアップされています。
また、日頃からラフプレーの多い印象を持たれている町田ゼルビアだけに、自分達がラフプレーを受けて批判するのはどうなのかといった意見もあるようです。
今回は幸いにも筑波大学側に怪我人が出なかっただけで、両チームともに激しいプレーが多かったのも事実です。
しかしピッチ上でプレーした選手だけでなく、試合をうまくコントロールできなかった審判団にも問題があったともいえるのではないでしょうか。
今回の一件がかなり物議を醸しているだけに、今後は少しでも負傷者を減らす試合運びができるように選手や審判が今一度多くのものを考え直さないといけないのかもしれませんね。
まとめ
本記事では天皇杯2回戦で起こった町田ゼルビアと筑波大学の試合の一件について紹介しました。
今回の記事で紹介した内容をまとめると、
上記のようになります。
今回の一件は4名の負傷者が出る異例の事態なだけに、かなり注目度が高くなっており各方面からさまざまな意見が飛び交っています。
この試合が、今以上により良い日本サッカーになるキッカケとなればいいですよね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。